ポイント

  1. 要介護度1以上、65歳以上の方が入居できる
  2. 3カ月ごとの入居見直しがあり、終身利用は不可
  3. 特養や他のリハビリ施設との境があいまいになっている

介護施設において、特養と並んで有名なものに老健があります。
老健は「介護老人保健施設」の略です。

老健は自宅復帰を目指したリハビリ機関のため、原則として終身利用ができません。
1.5~3年での退所が目安とされています。

この介護老人保健施設、いったいどんな方が利用できるのか?そしてそのメリットは何なのか?についてまとめました。

老健を利用できる人

老健を利用できるのは、要介護認定を受けている65歳以上の方のみです。
要介護度は1以上の方とされているので、要介護認定を受けている65歳以上の方なら誰でも対象となります。

要支援認定の方は利用できません。

老健はどういう施設なのか

老健は自宅への復帰を目指す人を受け入れる介護施設となっています。
そのためリハビリテーションや治療を目的とした短期入所が基本となります。

ですが、現在は特養においても自宅復帰を目指した施設があったり、老健でも終末介護、看取りを積極的に行うよう指導しているところもあり、その存在意義が曖昧になっている施設とも言われています。

また、リハビリテーションが施設において重要な位置づけであるため、必ずリハビリ職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士いずれか)の設置が義務付けられているものの、入居者100人あたりにいずれか1名でよいとされているため、十分なリハビリテーションが行われていない施設があるのも確かです。

老健の費用の目安

有料老人ホームの場合、入居時には100万円程度の費用がかかるのに比べて、老健の場合は入居時にかかる費用は0円です。

また、施設の利用者は入居時費用とは別に、毎月の食費と居住費、介護サービスへの利用料を負担することになります。

サービスの利用料は施設の形態や居住の種類、職員の配置によって異なります。
厚生労働省によるサービス利用料の目安(1日あたり、1割自己負担額)は以下のとおり。

従来型個室 多床室 ユニット型個室 ユニット型準個室
要介護1 695円 768円 774円 774円
要介護2 740円 816円 819円 819円
要介護3 801円 877円 881円 881円
要介護4 853円 928円 934円 934円
要介護5 904円 981円 985円 985円

また、居住費と食費の基準額は以下のとおりです。

基準費用額(日額)
食費 1,380円
居住費 ユニット型個室 1,970円
ユニット型準個室 1,640円
従来型個室 1,640円
多床室 370円

たとえば要介護5の方が多床室を利用した場合の月額自己負担額は、981円×30日の施設サービス利用料に、1,380円×30日分の食事、370円×30日分の居住費がかかってきますので、29,430円+41,400円+11,100円=81,930円となります。

また、特養と同様に低所得者のための負担限度額も設定されているため、収入が低い方にとっては低価格で受けられる介護サービスと言えるでしょう。

老健のメリット・デメリット

老健のメリットは、特養に入れない待機者でも利用できる可能性が高い点にあります。
そもそも要介護度1、2の方は特養への入所はできませんので、要介護度1から入所可能な老健という存在には助けられます。

その代わりにデメリットとしては、終末介護が受けられない、短期入所であることがあげられます。
まだまだ利用者の中にも特養と老健の立ち位置の違いを理解されていない方も多く、老健に入所できて一安心と思っていたら3カ月で退所を言い渡されたなどという例も。

いずれは退所しなければならないという前提での入所となると、ご家族にとっては一時的にしか気が休まらない施設と言えるかもしれません。

 

老健で働いている人

老健に従事する介護職は以下のとおり。

前述のとおり、特にリハビリ職の設置が義務付けられているため、リハビリ職の資格保有者が必要とされる施設となっています。