ポイント

  1. 訪問、通所、宿泊がひとつになった施設
  2. 利用者にも事業者にもメリットがある
  3. 月の定額料金なので、利用の有無にかかわらず費用が発生する

平成18年から制定された地域密着型サービスのひとつに小規模多機能型居宅介護という介護サービスがあります。

小規模多機能型居宅介護は「訪問介護」「通所介護」「ショートステイ」の3つを提供する複合型サービスのことで、病院からの退院促進や施設への入所が抑制されている今、自宅での介護が必要な方にとっては期待の介護サービスと言えます。

では、小規模多機能型居宅介護とはいったいどんな方が利用できるサービスなのでしょうか?
そしてそのメリットは何なのかについて以下にまとめました。

小規模多機能型居宅介護を利用できる人

小規模多機能型居宅介護を利用できる人は、要支援~要介護認定を受けている方で、居宅での介護が必要な方です。
また、地域密着型サービスなので、施設と同一の市区町村に在住の型に限ります。

通所や訪問といった介護サービスを有していますが、他の事業所の施設に入所されている方は利用ができません。

小規模多機能型居宅介護はどういうサービスなのか

小規模多機能型居宅介護は前述のとおり、病院にも施設にも入りづらくなっている現代の要介護者のためにできた複合施設です。
あくまで「居宅」のサービスが基本であり、通所介護(デイサービス)と訪問介護をメインに、短期入所(ショートステイ)もできるというサービスが売りで、通所、訪問、宿泊のどれを利用しても担当してくれる介護職員が変わらないといった安心感から本来は施設側も利用者本人にも優れたサービスと考えられています。

ですが、利用者たちにその本質が浸透していなかったり、今現在通い慣れている通所介護や、自宅へ来てくれている訪問介護をやめてまで小規模多機能型居宅介護を利用するという理由がみつからないなどから、急なショートステイに対応してもらえる便利屋さん程度にしか考えられていない施設があるのも確かです。

また、専門のケアマネジャーを施設内に抱えているため、自宅にいながら馴染みのケアマネと別れて施設のケアマネを利用することになるなども利用を控える要因となっています。

平成27年度から施設における定員が29人に、通所サービスの店員が18人に増え、中規模クラスの介護施設となっているものの、定員割れを起こしている施設もあるという厳しい現状も。

ただし前述のとおり、通所、訪問、宿泊において包括的なケアが期待できる施設という意味では正常に機能すれば優れているサービスといえるため、今後の利用者への理解や信用が望まれています。

小規模多機能型居宅介護の費用の目安

小規模多機能型居宅介護の費用は月の定額制となっています。
そのため、サービスを利用してもしなくてもかかる費用は同じということになります。

また、定額であるのは介護サービスの利用部分についてのみなので、そのほか食事代やレクリエーション代、ショートステイの場合には宿泊代金などが別途かかってきます。

小規模多機能型居宅介護の介護サービスにかかる費用(1回あたり/1割負担)の目安は以下のとおり。

同一建物でない場合 同一建物の場合
要支援1 3,403円 3,066円
要支援2 6,877円 6,196円
要介護1 10,320円 9,298円
要介護2 15,167円 13,665円
要介護3 22,062円 19,878円
要介護4 24,350円 21,939円
要介護5 26,849円 24,191円

表は地区単価10円で計算、1月あたりの金額の目安です。
この他に食事サービスを利用すれば食事代、宿泊をするのなら居住費などが別途発生します。

表においての「同一建物」とは、小規模多機能型居宅介護施設と同一敷地内、または併設する高齢者賃貸住宅などを指します。

小規模多機能型居宅介護のメリット・デメリット

小規模多機能型居宅介護のメリットは上にも挙げたとおり、包括的なサービスということになります。
利用者にきちんと浸透することができれば、双方にとってのメリットとなりえます。

施設側も短期入所のみで利用者のその後がわからないというよりは、普段から触れ合っている方が短期入所もすれば訪問の時もあるという方が馴染みもありますし、なにかと便利です。
利用者も同様で、普段お世話になっている職員がいる施設に寝泊まりできる、またはその職員が自宅まで来てくれるというのは精神面で非常に安心できることに繋がります。

また介護報酬が月の定額であるため、制度上ではショートステイを30日以上しても問題がありません。
ただし、その分の宿泊費用がかかる点や、施設側で他の利用者を受け入れられなくなる点を考慮しても現実的ではありません。

デメリットは定額料金であるため、利用できなかった月でも支払いが発生することです。
かといってあまりに頻繁に利用をするのも他の利用者を妨げることになるので難しいところです。

小規模多機能型居宅介護で働いている人

小規模多機能型居宅介護で従事する介護職は以下のとおり。

ケアマネジャーの配置は必須ですが、介護職や管理職との兼務が可能となっています。