
- 介護職は日々のストレスを溜めやすい環境にある
- ストレスは都度発散していくことが重要
- ストレスとなる原因を取り除くことでの解決も
就業時間や人間関係など、介護職は他の仕事に比べてもストレスを溜めやすい職業だと言えます。
介護職をノンストレスで行える人などほとんどいないのではないでしょうか。
ストレスを感じても、溜め込まずに日々発散することが出来れば「また明日から頑張ろう」という気持ちになれるもの。
そこで、介護職で溜め込みやすいストレスと、その発散方法についてまとめました。
介護の現場でありがちなストレス
まずは介護の現場においてありがちなストレスについての例をあげます。
ストレスはちょっとしたことの積み重ねで溜まっていくものなので、普段意識していないことでも当てはまる項目がある方は注意してみてください。
職場の人間関係によるストレス
介護職の離職理由として必ず上位にあげられる「職場の人間関係」。
露骨ないじめではなくとも、ちょっと言い方がきつい上司とか、物覚えの悪い新人にイライラすることがあると思います。
特に業界の歴史が浅く、教育制度が整っていないままの現状にあるので、管理者としての教育がしっかりとなされないまま管理者になってしまう人がいたり、未経験で入社してきた新人が即日現場へ駆り出されたりということが当たり前になっています。
本来は事業所が教育体制を整えて改善に望むべき問題なのですが、人手不足や介護報酬減など他にも様々な問題を抱えている業界において小さな事業所が努力して改善していくことはなかなか困難です。
結果、経験が浅いうちから教育もなされず仕事をしてきた人がそのまま次の世代の上司になり、ストレスを感じる人がどんどん広がっていく構造になっています。
利用者からの暴言や暴力によるストレス
利用者による暴力もストレスの元になっています。
暴力と言っても、直接手を出されることから暴言という言葉の暴力まで様々です。
高齢でかつ体の自由が利かない状態では当の利用者も相当のストレスを溜めていることでしょう。
そのはけ口として職員につらくあたるという人も多いと思います。
それでも施設側としては暴力に暴力で返すわけにはいきません。
私達にできることはグッと耐えることのみ。
こういったことの積み重ねもかなりのストレスとなっていきます。
肉体的なストレス
ストレスはなにも精神的な苦痛によってのみ引き起こされるものではありません。
介護職はどうしても体力仕事となりがちです。
そのため、体には徐々に疲労が溜まっていきがちです。
私達の体は年を重ねるごとに自動で回復する能力が低下していきます。
そのため、若いうちと同じような感覚で仕事をしていても疲れは少しずつ蓄積されています。
こうした肉体的な疲労があっても、夜勤が重なったり忙しかったりして十分に休息が取れないような場合、自律神経のバランスが取れにくくなり、結果的に精神的なストレスにも繋がってくるわけです。
ストレスの発散方法
こうしたストレスを溜め込んでしまうと、自身の余裕もどんどんなくなってくるため、同僚や利用者へのあたりがキツくなってしまいます。
これはストレスの輪を広げることに成りかねません。
そうならないためにも、ストレスは少しずつ発散していくのがベストです。
以下、一般的なストレス発散方法の例になります。参考にしてみてください。
大声を出す
カラオケに行ったり、友達と話して大きな声で笑ったり、とにかく大きな声を出すというのはストレス発散になります。
まわりの迷惑にならないようなところで、お腹のそこから声を張り上げるように出してみましょう。
防音設備が整っているカラオケボックスや、運転している最中の車の中などがオススメです。
私もストレスが溜まっていた時に、車を運転しながら絶叫してみたところ、肩に乗っていたものや胸につかえていたものが一気に消えるような感覚を得ることができました。
リラックスする
ストレスが溜まっている時は少し物事を考えすぎな傾向にあるので、頭の中からすーっとモヤモヤをリリースしてあげることができるリラックス方法を取り入れるのも効果的です。
ヨガ教室に通ったり、ヒーリングスパに行くことで相当のリラックス効果を得ることができます。
もっと手軽に自宅のお風呂の入浴剤にリラックスできそうなものを使ったり、アロマを焚いて寝るなどしてもよいと思います。
欲求を満たす
とにかくストレスが溜まっている時というのは「我慢している時」であると考えられるので、我慢の逆である「欲求を満たす」という行為をするのも手です。
私の場合は美味しいものを食べるとか、欲しかったものを買うとかです。
本当に美味しいものを食べた時って、幸せな気持ちになれるものです。
食べ過ぎると逆に肉体的なストレスになるので、贅沢な食事を選択するというのが最適です。
また、普段はなかなか気づきませんがショッピングというのもストレスを解消できる方法です。
欲しいものが買えるということの喜びや、手に入れたことの達成感、満足感は、嫌なことをリセットさせてくれる力を持っています。
ストレスの原因を取り除く
ストレスを日々発散させることで元気に取り組めるうちはよいですが、それでも上回るストレスがあるのなら、その原因を取り除くというのが一番です。
同僚や利用者を、あなたのストレスを理由に辞めさせるようなことは現実問題として不可能ですが、自分から職場を変えることでストレスの原因を取り除くことは可能です。
とくに現在は介護業界が人手不足であるため、今よりもストレスが少ない職場に転職しやすい時だと言えるでしょう。