ポイント

  1. 介護を辞めたい理由の大半は「職場環境」「人間関係」
  2. 辞めたいと思った時が辞めるタイミング
  3. 介護職を辞めるのではなく、業界内転職がオススメ

希望を持って就いた介護職ですが、続けていくうちに「辞めたい」と思う事もあると思います。
それはあなただけが感じていることではなく、実際に多くの人がなんらかの理由で介護職から離れています。

ただ、辞めたいと思ったからといってすぐに辞めてしまってもよいものなのでしょうか。
辞めてもいいタイミングや転職の方向性についてまとめてみました。

多くの人が介護職を辞める理由

財団法人 社会福祉振興・試験センターの「平成24年度社会福祉士・介護福祉士就労状況調査」によれば、以前介護の現場で働いていた人の「過去働いていた職場を辞めた理由」の一番多かった回答は「結婚、育児・出産」というものでした。

過去働いていた職場を辞めた理由(介護福祉士:複数回答)
回答内容 回答率 分類
結婚、出産・育児 31.7% 待遇・労働環境
法人・事業所の理念や運営のあり方に不満があった 25.0% 事業所・経営者のマネジメント
職場の人間関係に問題があった 24.7% 事業所・経営者のマネジメント
収入が少なかった 23.5% 待遇・労働環境
心身の不調(腰痛を除く)、高齢 22.0% 事業所・経営者のマネジメント
労働時間・休日・勤務体制があわなかった 18.9% 待遇・労働環境
腰痛 14.3% 事業所・経営者のマネジメント
専門性や能力を十分に発揮・向上できない職場・仕事だった 13.2% 個人の意識・意欲
家族等の介護・看護 13.1% 待遇・労働環境
将来の見込みが立たなかった 12.2% 個人の意識・意欲
いろいろな職場を経験してみたかった 10.9% 個人の意識・意欲
家族の転勤・転居 5.3% 便利さ
新しい資格を取得した 4.2% 個人の意識・意欲
人員整理、勧奨退職、法人解散、事業不振 3.7% 事業所・経営者のマネジメント
利用者・家族との関係に問題があった 2.0% 事業所・経営者のマネジメント
起業・開業をした 0.9% 個人の意識・意欲
その他 19.7%

実に3人に1人が寿退社という理由でしたが、言いかえると「育児休暇が取れないという職場環境によるもの」だとも考えられます。

また4人に1人が答えた内容として「事業所の理念や運営方針に不満」「職場の人間関係に不満」というものが挙げられ、職場に対する不満によって辞める人が多いことがうかがえました。

次いで「収入が少ない」「心身の不調」と続き、過酷な環境であるにも関わらず、収入が見合っていないと感じている人が多いこともわかります。

介護職を辞める理由は人それぞれだと思いますが、家族の転勤や事業所の倒産のように避けられないような理由でない限りはたいてい職場での待遇面、人間関係といった部分に不満を感じた時に「辞めたい」と思うようになるわけです。

介護職を辞めてもいいタイミングは?

辞めたいと思っても、辞めるタイミングというのはなかなか難しいもの。

介護業界の人材不足は自分がよくわかっていることだからこそ、自分が抜けたら現場がまわらなくなる。
職場に不満はあるがお世話になった人の顔に泥を塗るような真似はしたくない。

こういった想いで辞められないという人も多いのではないでしょうか。

でも、待っていても適切な「辞めるタイミング」はやってきません。
ずるずると続けていくうちに、どんどん辞めづらくなるばかりです。

どれだけ人手が足りていなかったとしても急に辞めていってしまう人は一定数いますし、そうなったからといって現場が全く回らなくなるということはありえません。

あなたが辞めたいと思った時が辞め時だとも言えるわけです。

それでも罪悪感を覚えるという方もいるかもしれませんが、そもそも職場環境が悪いことや人間関係がよくないということはあなたのせいではありません。
そういった状況で「辞めたい」と思わせてしまう環境を作っている人たちにも、それを放置している事業者にも原因があるわけです。

実際、職場環境や人間関係に問題がない職場であれば、給与が低くとも忙しかろうとも「辞めたい」と思う人は少く、みなイキイキと働いています。

また、「自分が我慢すればいい」と思って耐えてしまうと、そのうち心身の不調に繋がっていきます。
その結果、「人手が足りない中での強制リタイヤ」ということになりかねません。

事前に辞めたい旨を伝えて一か月後に職場を去るのと、体調を崩して突然職場からいなくなるのとで、残された職員たちにとってどちらが大変かは今その職場で働いているあなたが一番よくわかるのではないでしょうか。

介護職を辞めるのか、職場を変えるのかを考えてみる

せっかく高い志で入った介護業界を、その職場に対する不満だけで去ってしまうのはもったいないことです。
職場環境や人間関係が問題なのであれば、同じ介護業界内で職場を変えるということで解決することも。

辞めたいと思った時には他の職場の資料を取り寄せてみたり、見学するなどしたうえで、業界内で転職をするというのがオススメです。
同じ業界内であれば今まで自分が培ってきたことを新しい職場で活かしやすいですし、事業者としてもあなたを雇用しやすいというメリットがあるからです。

介護業界は今後も人材不足が続いていきますので、これからは職場環境が悪い事業所が淘汰されていき、優れた事業所のみが生き残る時代がやってくることが予想されます。
将来性のない職場へは早いうちに見切りをつけて行動を進めていくようにしましょう。

もし職場環境や人間関係に問題がなく、たとえば腰痛などによってどうしても介護職に関われないという状況であったとしても、異業種への転職だけでなく、体力仕事ではない介護職への業界内転職という手段も考慮にいれておくといいかもしれません。

今は求人サイトを使って多くの職場情報を気軽に探せる時代です。
自分の不満を解消できる職場を探すことが転職への第一歩です。