ポイント

  1. 介護の現場を陰から支える縁の下の力持ち
  2. 介護報酬の請求が主な仕事
  3. 業界の収益構造を知り、キャリアアップにつなげられる


介護の仕事に携わりたいけれど、実際に利用者の方をケアするのは不安があるという方も多いと思います。
そんな時に、縁の下の力持ち的な存在として介護にかかわる職種として介護事務があります。

介護事務の仕事内容、給与や職場、求められていること、介護事務になるために必要なことについてまとめました。

介護事務の仕事内容

介護事務はその名のとおり、介護現場での事務作業が主な仕事となります。

そのため、介護サービス利用者と直接的に接することで介護を支えるのではなく、むしろ介護業界で働く人たちを支えることで介護に携わっていく仕事になります。

主な仕事は介護報酬の請求業務です。

介護サービス利用者は基本的にはサービス利用料の1割を自己負担することになっていて、残りの9割は介護保険と国・市町村とで半々に負担しています。
介護事務の役割は、この残りの9割を自治体に正しく請求して、施設の収入を確保すること。
これを怠ってしまうと、もともと利益率の低い介護業界において施設の存続が危ぶまれることになりかねません。

請求が遅れてしまったり、制度改正を知らずに請求がうまくいかなかったり、利用者の要介護認定期間が過ぎていることに気づかず請求が通らなかったり・・・といったことがないように注意を払っていく必要があるわけです。

基本的に介護報酬の請求は月に1度のことなので、残りの期間は通常の事務作業を行うことになります。
たとえば職員の勤怠管理や設備の備品管理、利用者の電話応対などです。

一般的な企業の総務や経理にあたる業務だと思えば間違いないですね。
一般の企業と異なる点といえば、介護利用者からの電話に応対することで、エンドユーザーである利用者と間接的とはいえコミュニケーションを図ることかもしれません。

また、施設によりまちまちではありますが、たいてい正社員での専任介護事務ということはなく、介護福祉士やヘルパーといった実際に介護職員として働いている方が兼任していることが多い仕事でもあります。

介護事務の職場

前述のとおり、介護報酬の請求業務が主な仕事となるため、介護保険が適用されるサービスを行っている施設であればどこでも職場となりえます。

そして本来の業務が介護報酬請求であるとはいえ、よほど大きな施設やグループ会社でもない限りは、専任事務員として事務所にこもって働くというスタイルではなく、いち介護職員として現場へ出ることもあると思っておいた方がいいでしょう。

介護事務の給与

介護事務は正社員で専任するということが少なく、専門のパート職員または介護職員との兼任となるのがほとんどです。

パートや契約社員の場合、時給で800円台~1,500円程度になります。
※施設や地域によってばらつきが出るので、一概にどうとは言えません。

介護職員との兼任である場合、介護職員としての一般給与に上乗せされる形で介護事務の手当がつくといったところです。

給与面だけで見れば高くありませんが、介護業界で働いていくと考えたときに、その収益構造を知っておくことは有益です。
そのため、自身のキャリアアップを考えても介護事務という仕事は魅力的であると言えるでしょう。

介護事務になるには

介護事務になるために必要な国家資格というものはありません。
そのため、無資格者でも介護事務職に就くことは可能です。

ただし、民間資格である「介護事務」を募集条件に加えている企業があるのも確かです。

介護事務自体は数か月あれば独学でも取得できるような資格なので、そこまで難しくありません。
介護事務職に就こうと考えている方なら、事前に取得しておくといいでしょう。

とはいえ、前述のとおり民間資格の「介護事務」は介護事務職へ就くための絶対条件ではありません。
介護事務の資格を持っているからといって、必ず希望通りの介護事務職につけるわけではないという点に注意が必要です。

施設にとっては「介護事務の資格を所有している介護職員」を採用し、介護事務と一般の介護職を兼任できる人材の方が雇用しやすいと考えるようにしましょう。