ポイント

  1. 介護利用者、提供者、行政の橋渡し役
  2. 介護相談におけるプロフェッショナル
  3. ボランティア・非常勤での仕事

市町村より委任されて施設へやってきては利用者や施設担当者と話しあって帰っていく介護相談員。
介護相談員の仕事内容、給与や職場、求められていることはいったいどのようなものなのでしょうか。

また、介護相談員になるにはどうすればいいのか?これらについてまとめました。

介護相談員の仕事内容

介護相談員は要請のあった施設へ市町村から派遣され、介護利用者の相談を受けるのが主な仕事です。

利用者からの単なる苦情や不満を聞くだけでなく、日常の会話に潜んだ潜在的な問題点を発見するのも介護相談員に求められるスキルとなってきます。

介護相談員は不満の内容から、それが「たんなる行き違いや情報不足」ではないか、「介護の質にかかわるもの」なのか、「個人の好き嫌いによる要望」なのか、それとも「虐待や詐欺にあたるもの」なのかを事実確認をもとに判断し、見極めたうえで適切に助言・指導へあたる必要があります。

たとえば利用者からの苦情がたんなる行き違いによるものであれば、利用者本人への助言をもって解決に向かうということになります。
もしそれが虐待にあたるのであれば行政への報告を行わなければなりません。

とはいえ、あくまで介護相談員にできる仕事は「介護に関する相談のみ」となっていますので、施設に介護の質を改善する提案はできたとしても、その施設が不適切であるという評価を行うことはできないという立場にあり、ましてや介護の手伝いすら行ってはいけないなど、相談員としてのプロフェッショナルが求められる仕事でもあります。

ただ、実際に介護相談員の助言や改善提案によって、施設内での介護利用者の拘束がなくなったケースもあり、利用者や家族にとっては施設の質が向上するために必要な存在と言えるでしょう。

介護相談員の職場

介護相談員は常勤という形ではなく、要請のあった施設へ月に1~2度出向いて相談を受けるという形になります。
そのため、固定の職場というよりは、各施設それぞれが職場というイメージです。

ただ、前述のとおり、介護相談員の仕事は「介護に関する相談」であって、「介護そのもの」でなければ「他のことの相談相手」でもないという点には注意が必要です。

「施設に出向いて話を聞いてくれる人」という立場上、介護利用者からしてみたら「なんでもやってくれる味方」のような錯覚に陥ることもあり「ちょっと車いすを押してほしい」とか「生活費の相談にのってほしい」とお願いされることも少なくありません。
が、それは仕事の範疇を超えてしまうため断らなければならないわけです。

介護相談員の給与

介護相談員は基本的にボランティアに近い仕事形態(非常勤職員)です。

あくまで「介護相談員」という職種があるのではなく、介護相談員として認められた人が要請を受けた市町村に委託されて各施設をまわるということになります。

その際、日額数千円~月額数千円の活動費が市町村から受け取れることがありますが、そもそも月に1~3回程度の訪問しかないことを考えると、この仕事だけで生計を立てるということはできないことがわかります。

介護相談員になるには

介護相談員になるのに、特別な資格は必要ありません。
ただ、「介護相談員事業の実施にふさわしい人格と熱意を有し、一定水準以上の研修を受けた者」というルールがあります。
この一定水準以上の研修というのは40時間に及ぶ介護相談員養成研修というものを指しており、年に2~3回、研修費数万円で行われているものです。

この研修を終えることで市町村から介護相談員であることを証する身分証が交付され、晴れて介護相談員と認められることになります。