ポイント

  1. リハビリテーションの基本を担う職業
  2. フィジカルを支えるプロフェッショナル
  3. 施設以外からも介護に携われる仕事も

介護というと、利用者に寄り添って「お世話をしてあげる」というような「与える介護」を想像する人が多いかもしれません。
実際の介護の現場では自立を目的とした「支える介護」であるリハビリテーションが重要視されています。

リハビリテーションの基本となる部分を担当する仕事が理学療法士です。

理学療法士の仕事内容、給与や職場、求められていること、そして理学療法士になるために必要なことについてまとめました。

理学療法士の仕事内容

介護利用者の中には、立つことができない、歩くことができない、食事をするのにお箸を持つことができないといった日常的な動作ができない方が多いです。
私たちは普段何気なく行っているのでそのありがたみを感じることは少ないですが、介護利用者にとってはリハビリテーションによって歩けるようになる、自分で食事ができるようになるということは喜びの1つであり、再び社会に復帰していくための第一歩でもあります。

こういった日常的な動作を支えているのは、手足の関節の動きだったり、筋肉の働きだったりといった部分。
また、なんらかの障害で手足に麻痺が残っている、動かそうとすると痛みがある、といった原因で思うように体を動かせない人もいます。

理学療法士の仕事はこのような基本となる肉体の作業ができるよう治療していくもの。

主に反復運動による運動療法や、温熱機のような器具に頼る物理療法といった治療方法によって身体能力の改善に努めていきます。

理学療法によって基本動作ができるようになった利用者でなければ次のステップである作業療法を行うことができず、理学療法士はリハビリテーションの基本を担う立場と言えます。

理学療法士の職場

一般的に、大きな病院ではリハビリ担当として理学療法士は欲されています。
介護の現場においても老人保健施設のように必ず理学療法士などのリハビリ担当者を置かなければならない施設というのもあります。

医療施設や介護施設だけでなく、福祉用具の企業や介護者向けの住宅改修などに、フィジカル面のプロとしてアドバイスをするという方法で介護に関わることも可能です。

理学療法士の給与

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、理学療法士の平均的な年齢、勤続年数から見た平均給与は以下のとおりになっています。

年齢 勤続年数 実労働時間 残業 月給 年間賞与
31.5歳 5.3年 162時間 5時間 284,000円 639,000円

これは理学療法士と作業療法士の統計によるもので、現場ごとに上下してきます。

介護業界で働く他の介護職員に比べて、平均年齢の若さと給与の高さがあらわれています。
ただし、給与面で優遇されるのはどうしても医療現場に偏り、利益をだしづらい介護施設では平均より低くなってしまいがちです。

ただし、前述のとおり理学療法士は実際の介護施設以外からもアプローチできる介護の仕事というのもあるため、給与面に不安がある場合は職場を幅広く見ることで解決できる可能性があります

また、将来的に介護へのこだわりがなければ資格を生かしてプロスポーツチームの専属理学療法士になるという道もあります。

理学療法士になるには

理学療法士は国家資格です。
そのため、年に一度の国家試験に合格しなければなりません。

理学療法士の国家試験を受けるためには、理学療法士の養成学校(大学や専門学校など)を卒業している必要があります。
国家試験に合格するとはじめて「理学療法士」と名乗ることができるようになります。

また、資格以外にも介護利用者を支えるための強靭な肉体や、体力の強さが求められる仕事でもあります。