ポイント

  1. 医療機関だけでなく、介護施設でも求められている職種
  2. 専門職は理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の3つ
  3. 国家資格であり、介護業界においては給与は高め

介護業界はいまや、終身介護ではなく社会復帰を前提として考えられるようになってきています。
そこで必要となってくるのが、身体の治癒的な訓練であるリハビリテーションを行う「リハビリ職」の存在です。

リハビリ職の仕事内容、給与や職場、求められていること、そしてリハビリ職に就くために必要なことについてまとめました。

リハビリ職の仕事内容

リハビリ職と大きくくくると「社会復帰に向けて回復するための訓練をする仕事」ということになりますが、その訓練内容は多岐にわたり、訓練を行える資格もそれぞれ違います

主に挙げられるリハビリの専門職は3つ。
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士です。

理学療法士が行えるリハビリは、「立つ」「歩く」といった基本的な動作に関わる訓練。
反復的な訓練を行うことによって、すべての動作の基本となる動きをサポートしていきます。

作業療法士は基本的な動作ができる人への、さらに先の動作である「作業」をサポートします。
たとえば「お箸を持って食事をする」とか「洋服を着替える」などです。

また、作業療法士は肉体面からのサポートだけでなく、心のケアから作業へ繋げていくという役割も持っています。

言語聴覚士は失語症や聴覚障害など、言語に対する問題を抱えた方をサポートしていく存在です。
発声のトレーニングなどだけでなく、カードを使った認知的な訓練などもその範疇です。

いずれも医師の診断のもと、看護師や介護福祉士と協力しあう関係にあります。

リハビリ職の職場

リハビリ職の職場としてあげられるのは、大型の病院やリハビリテーションセンターといった医療機関だけではありません。
前述のとおり、介護の現場でもリハビリテーションは重要視されており、特に要介護度1以上の方が入居する老人保健施設においては終身介護は認められておらず、かならずリハビリ職の職員を設置することが義務付けられています

また、訪問リハビリステーションや通所リハビリステーションといった居住施設以外でのリハビリ介護施設もリハビリ職の職場としてあげられます。

リハビリ職の給与

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、理学療法士・作業療法士の平均的な年齢、勤続年数から見た平均給与は以下のとおりになっています。

年齢 勤続年数 実労働時間 残業 月給 年間賞与
31.5歳 5.3年 162時間 5時間 284,000円 639,000円

言語聴覚士においては理学療法士・作業療法士に比べて若干平均給与が低いと言われていますが、日本においてはまだまだ資格所有者も少なく、施設次第では好待遇である可能性もありえます。

また、いずれの職種についても病院での給与に比べて介護施設での給与は低くなる傾向にあります。
これは給与の源泉となる介護保険に左右されるものなので、制度の見直しがない限りは仕方ありません。

ただし、そもそも他の介護職員に比べると、業界内での給与水準は高めですし、給与面での不満を感じた場合には、いずれの職種でも医療機関への転職を考えることができるという強みがあります。

リハビリ職に就くには

リハビリ職は理学療法士、作業療法士、言語聴覚士ともに国家資格です。
そのため、まずは国家試験に合格しなければなりません。

そしていずれの資格についても国家試験の受験資格を得るために、専門の大学または養成学校を卒業している必要があります。

中には理学療法士と作業療法士の2つの資格を所有している人もいますが、養成機関での専門性が異なるため、同時に受験することは不可能です。
どちらかの資格を取得してから、他方の学校に通って、また受験資格を得る、といった流れになります。

試験に受かって資格を得るだけではなく、理学療法士の場合は物理的に利用者を支えるための体力が必要だったり、言語聴覚士にはコミュニケーション能力が求められたリと、就く職種によって求められるベースとなる部分も異なってくることも理解しておく必要があります。