ポイント

  1. 精神障害者に対する相談や福祉のエキスパート
  2. 介護施設においては生活相談員やケアマネジャーとして役立つ
  3. いろいろな取得ルートがあるため目指しやすい

精神保健福祉士は精神保健福祉法で定められ、厚生労働省が認定する国家資格です。
精神障害者に対する相談や福祉業務に携わるエキスパートであることを証明する名称独占資格(資格を有することで精神保健福祉士と名乗れる資格)です。

名称独占資格とはいえ、精神保健福祉センターや保健所などで精神相談援助が必要な場合には有資格者を設置することになるなど、業務独占資格(資格を有する者だけが業務に携わることができる資格)に近い位置づけにもあります。

精神保健福祉士の資格内容や、その取得方法、難易度、取得にかかる費用についてまとめました。

精神保健福祉士資格とはどんな資格か

精神保健福祉士は精神科ソーシャルワーカー(PSW)と呼ばれる職種に対応する資格所有者を指し、メンタルヘルスや福祉についてのエキスパートという立場から病院や施設の相談室において利用者の相談援助を行い、社会復帰を支援していく仕事を行う資格です。

介護業界においては精神保健福祉士の資格を有していれば生活相談員としての職に就く事も可能ですし、5年の実務経験とあわせてケアマネジャーの試験を受験することも可能になります。

また、精神保健福祉士の資格を有していることは各自治体での社会福祉主事に任用されるための資格ともなりえます。

精神保健福祉士資格を取得するには

精神保健福祉士は国家資格であるため、精神保健福祉士と名乗るためには年に一度の国家試験に合格しなければなりません。
そして、国家試験を受験するための条件も存在し、試験までの道のりは11のパターンが存在しています。

実務経験や養成学校での履修をなしに国家試験を受験できるのは福祉系の4年制大学を指定科目履修の上で卒業した方のみとなっています。
福祉系短大かつ指定科目履修の場合は卒業後に実務経験を経て国家試験に臨める形となります。

福祉系の4年制大学、福祉系短大を問わずに普通科目履修での卒業者の場合、実務経験の有無は指定科目履修者と同様になりますが、国家試験受験前に短期の養成施設での履修が必要となります。

一般の4年制大学、短大卒業者は同様の実務経験を必要とした上で、1年以上の養成施設での履修を行い国家試験に臨むこととなります。

もし社会福祉士の資格を有している方であれば、大学、短大での履修に関わらず短期の養成施設での履修のみで精神保健福祉士の国家試験を受験することが可能です。
この場合、社会福祉士の試験範囲と共通科目となっている部分が免除されます。

それ以外の方は実務経験4年のうえで1年以上の養成施設での履修を経て国家試験を受験することが可能となります。

精神保健福祉士資格の取得難易度

精神保健福祉士の資格を得るには一年に一度の国家試験に通過する必要があるため、必然的に難易度は高くなると思われがちですが、全体で見ると合格率は60%と高めであったり、福祉系大学卒業者は100%に近い数字での合格率となっています。

では取得が容易なのかというとそういうわけでもなく、一般の高校卒など専門知識が少ない状態からスタートして実務経験を重ねて受験している方もいれば、専門の大学を卒業し、専門知識をみっちり学習したものの実務経験ゼロという受験者もいる現状から、合格率を鵜呑みにすることはできません。

ただし、しっかりと勉強することで合格できる難易度であることは確かです。

また、必ずしも実技ないし学歴が必要なわけでもないということは、広い範囲への門戸が開かれている国家資格とも言えるため、「受験までの道筋が困難ではない資格」とも考えられます。

精神保健福祉士資格の取得にかかる費用

精神保健福祉士の取得にかかる費用としては、国家試験の受験費用が16,400円です。
(社会福祉士を取得している、または同時取得であればその分が差し引かれます。)

それ以前にかかる費用はルートによってまちまちで、大学、短大については学校により異なってくるものの通常の大学、短大を卒業するのにかかるだけの学費が必要となります。

養成施設での履修には、通信、通学での違いがあり、数十万円から百数十万円がかかると思っておいて間違いないでしょう。